外鰓とは何か? – 進化的起源と役割 Kim 2021年3月19日 2023年11月27日生物, 魚の陸上進化 陸上進化, 両生類, 魚類, 進化生物学 0 ウーパールーパーという両生類がいる。英名はアホロートルというのだが、日本では何故か「ウーパールーパー」と名付けられたというかわいそうな(かわいい)生物である。 さて、動物園や水族館、そしてお父さんお母さん世代の人気者であったウーパールーパーの特徴はなんと言ってもその「外鰓」である。あのビラビラした顔… Continue reading
【速報】ポリプテルスとアフリカハイギョのゲノム解読 Kim 2021年2月5日 2023年11月27日生物, 魚の陸上進化 陸上進化, ポリプテルス, ハイギョ, ゲノム 0 ポリプテルスゲノム 2021年2月4日付で、Cell誌にポリプテルス・セネガルス、アリゲーターガー、ヘラチョウザメ、アミア・カルヴァなどのいわゆる「下位条鰭類」「古代魚」のゲノムが解読されたという論文が掲載された。 Tracing the genetic footprints of vertebra… Continue reading
【脊椎動物最大級】魚から両生類への進化を解明? ハイギョのゲノムがついに解読 Kim 2021年1月19日 2024年8月16日生物, 魚の陸上進化 両生類, ゲノム, 進化生物学, 陸上進化, ハイギョ 0 英時間2021年1月18日にNatureにオーストラリアハイギョのゲノムが解読されたという内容の論文が発表された。 Meyer, A., Schloissnig, S., Franchini, P. et al. Giant lungfish genome elucidates … Continue reading
中立進化説をわかりやすく Kim 2020年11月16日 2023年11月27日分子進化(理論), 生物 進化生物学, 集団遺伝学, 中立進化説 0 木村資生(きむらもとお)が定式化した分子進化生物学で最も有名かつ基本的な概念、「中立進化説」についてざっくりと一般向けに解説を行う。 分子進化生物学における進化とは? 遺伝子(あるいはゲノム)の塩基配列の変化、というのが進化を最も端的に表す言葉となる。ここでは簡単のため、タンパク質に翻訳される遺伝子… Continue reading
魚と両生類の間 – 現在生きている魚と比較して Kim 2020年9月9日 2023年11月27日生物, 魚の陸上進化 ポリプテルス, 進化生物学, 陸上進化 0 私は魚と両生類の間でどのような進化が起きたのかを研究しているのだが、私と同じような興味を抱いている人間は一般の人にも多く、度々「魚の手足の起源!」「両生類に似た魚!」みたいな話がニュースサイトに取り上げられるたびにTwitterなどで少し話題になったりする。 最近だとNatureに掲載されたR… Continue reading
魚の陸上化で目が大きくなる? Kim 2020年6月15日 2023年11月27日生物, 魚の陸上進化 進化生物学, 陸上進化, ポリプテルス 0 今から約3億5000万年前、デボン紀の終わり頃に魚が陸上へと進出した。 魚が陸上へと進出するためには様々な準備が必要であった。例えば陸を這うための腕であったり、水の外でも呼吸できるような肺であったり、あるいはリン酸カルシウムからなる重たい鱗を捨てたりする必要があった。 現在、この魚の陸上進出がどのよ… Continue reading
全長3mの巨大ポリプテルス!?-「生きた化石」の全貌に迫る Kim 2020年5月20日 2023年11月27日生物, 魚の陸上進化 ポリプテルス, 進化生物学, 陸上進化 0 「生きた化石」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。最近大人気の任天堂ソフト「あつまれどうぶつの森」ではやはりシーラカンスが一時期人気を博していた。 しかし、しかしだ。 生きた化石はまだこの地球上に結構残っているのだ。「あつまれどうぶつの森」の中で絞ったとしてもシーラカンス以外にも存在する。そう、「ポリ… Continue reading
氷漬けマンモスのDNAから絶滅した原因を明らかに – 最後のマンモスは花の匂いを嗅げなかった? Kim 2020年3月27日 2023年11月27日生物 進化生物学, 生物学, 集団遺伝学, マンモス 0 2005年の愛・地球博でユカギルマンモスの展示を見たことがある。「ただ毛が生えたゾウだなあ」くらいにしか思わなかったが、マンモスは現在地球上に一頭も残っていない「過去の生物」である。 多くの文献では人間の狩猟によってその個体数を減らし、絶滅したと考えられている。しかし Wrangel 島にかつて生息… Continue reading
両生類は光る? – ほとんどの両生類は生体蛍光を示すことが明らかに Kim 2020年2月28日 2023年11月27日生物 生物学, 両生類, 生態学 0 蛍光ペンで描いた絵を暗い部屋でブラックライトを照射すると光って見える。これを「蛍光」という。 生物にもこの蛍光を示す種が多く存在していることは昔から知られており、軟骨魚類(サメ)やウナギなどの海洋生物に多く存在することが知られていた。 陸上脊椎動物においては、紫外線下においてオウムやカメレオンなどが… Continue reading
ゲノム配列を使って生物全体の系統樹の全貌が明らかに!?~菌類と動植物の意外な関係 Kim 2020年2月25日 2023年11月27日生物 生物, 進化生物学, 系統樹 1 全生物のつながりを描く系統樹 系統樹とは「進化の道筋」を人間が見てわかりやすいようにグラフ化したものである。その生物がどの段階で分岐したのか、ということが一目で見てわかる大変便利なものである。 普段研究では「系統樹の推定」は種内、あるいは少し遠くの目レベル、遠くても脊椎動物内、というようにある程度の… Continue reading