手足は切っても再生する? – 四肢再生機構の起源に迫る Kim 2019年9月8日 2020年5月28日生物, 魚の陸上進化 進化生物学, 陸上進化, ポリプテルス, ハイギョ, 両生類 2020/05/28 ポリプテルスのヒレ再生機構遺伝子に関する記述を追記 イモリの四肢は切断されても再生する 高校生物などで「イモリ」の手足やしっぽを切除するとしばらくして再生する,といった記載を教科書などで見たことがないだろうか. 実際にイモリやサンショウウオの手足を切断すると再生することが,多く… Continue reading
なぜ近親交配が禁じられるのか? – 近交係数の計算 Kim 2019年9月2日 2020年11月16日分子進化(理論), 生物 進化生物学, 生物学, 集団遺伝学 2020/10/15 不適当な説明を修正2020/11/16 微妙な表現を修正 はじめに(人間のはなし) 日本に関わらず世界において,近親相姦・近親婚はタブー視されている. 例えば日本では,近親相姦や近親間での事実婚は法律上阻害されるようなことはないが,婚姻届を出すことができない.親子,きょうだい,… Continue reading
ポリプテルスを陸上で飼育する方法 Kim 2019年7月27日 2020年10月20日生物, 魚の陸上進化 進化生物学, 陸上進化, ポリプテルス はじめに 数年前,ポリプテルスが陸上飼育を長期間行うことで歩行パターンが変化し,胸鰭を支える骨格において可塑的な変化が生じるという論文が発表された. Standen, E. M., Du, T. Y., & Larsson, H. C. (2014). Developmental plast… Continue reading
ウナギやポリプテルスの特殊な鼻!~魚の鼻の穴は計4つ?~ Kim 2019年7月7日 2019年7月8日生物 生物, ポリプテルス, 魚 今回の内容は『ポリプテルスやウナギなどの一部の魚における嗅覚器の構造』だ.具体的には鼻管および鼻腔内の水流機構について軽く触れる. 鼻管について ポリプテルスやウナギを飼っている人,もしくは水族館でウツボとかが好きなマニアックな人間なら誰しも一度は「あの鼻」がなんであるのか疑問に思ったことがあるはず… Continue reading
なぜ動物の交尾はバックばかり?~魚の妊娠の起源から陸上四肢動物まで~ Kim 2019年6月29日 2019年9月28日生物 生物, 進化生物学 WordPressでサイトの作成を行っているのだが,「どのような検索がされたのか」というところを眺めていたところ「 なぜ動物はバックばかり? 」という検索履歴を見てしまった 確かに我々人間からしてみれば他の動物の交尾時における体位多様性の無さに疑問を覚えるのかもしれない(ヒトが異常なだけだが) 例え… Continue reading
ケラチンの進化が陸上生活を可能にさせた? Kim 2019年6月7日 2019年6月30日生物, 魚の陸上進化 進化生物学, 陸上進化, ケラチン 「ケラチン」と聞いて何を思い浮かべるだろうか. 聞いたことがある,という人はおそらく髪の毛や爪を想像するだろう. その通り髪の毛や爪に含まれる「細胞骨格」の一種,中間径フィラメントであるケラチンは進化的にも非常に面白いタンパク質である. あんまり一般的に馴染みがないのか,髪の毛の成分であるにもかかわ… Continue reading
ポリプテルスの飼い方 Kim 2019年6月6日 2022年10月19日生物 ポリプテルス ポリプテルスが今密かにアクアリストの中でブームになっています. ポリプテルスが「発見(記載)」されたのはかのナポレオンの時代 ナポレオンがエジプト遠征に行ったときにキュビエがポリプテルスを持ち帰り,新種として記載されたことが人類の文献におけるポリプテルスの最初の登場です.2019年現在でもポリプテル… Continue reading
魚が陸に上がるとき 〜最初は口で空気を吸わなかった?〜 Kim 2019年5月23日 2021年10月5日生物, 魚の陸上進化 進化学, 進化生物学, 陸上進化, シーラカンス, ポリプテルス, ハイギョ 魚陸上化関連記事 シーラカンスは陸に上がったのか? 魚が陸に上がるとき 〜尿素代謝〜 古代の魚の呼吸事情 古代、デボン紀あたりの魚は低酸素の水の中でも生きられるように肺を獲得してきたと言われている。 今、私たちヒトは口と鼻で空気を吸うことができ、基本的に陸上四肢動物においては口を通じて主に呼吸を行っ… Continue reading
シーラカンスは陸に上がったのか? Kim 2019年5月13日 2022年10月19日生物, 魚の陸上進化 シーラカンス, 生物, 進化学, 進化生物学, 陸上進化 はじめに 先日の某学祭においてシーラカンスの解説員を勤めていた. すずかけ台キャンパスの博物館にはこんな感じのシーラカンスの模型(レプリカ)が展示されているのだが,一般客には「すごい」「でかい」となかなかに好評であった. ただパネルをじっくり読むような人でなければ「シーラカンスはでかい魚」で終わりな… Continue reading
CPSIIIの進化の話 Kim 2019年5月10日 2022年10月19日魚の陸上進化, 生物 生物, 進化学, 進化生物学, 陸上進化 クララのCPS I-likeな酵素 前回の記事でCPS(Carbamoyl phosphate synthetase; カルバモイルリン酸シンターゼ)の進化について少しまとめた. 記事中で, アンモニアを基質とするCPS Iを持つようになったのがハイギョ以降、つまり肉鰭類のうち陸上に上がった/上がる… Continue reading