NCBIからリファレンスゲノムを取得する方法〜クォリティなどのチェックも〜

Image

導入 ヒトやマウスといったモデル生物以外のゲノムが染色体レベルで組み上がる時代に突入している。ゲノム「解読」黎明期ではゲノムを決定することで様々な生命現象が明らかになると思われていたが、実際は一次元の塩基配列だけでわかることには限界があるということがその後段々と浸透していった。そのため現在では「ゲノ…

Continue reading

RepeatModelerでアノテーション出来ないTEを分類するcTENOR

Dscf5987

ヒトやマウスなどのモデル生物ではRepbaseなどのリピート配列やTE(トランスポゾン)配列などのアノテーションが充実している。一方で、新規にゲノムを決定する・した生物ではそれがそもそもされていない場合が多い。 de novoでライブラリを作成し、アノテーションするパイプラインのゴールドスタンダード…

Continue reading

IBM ゲート型量子コンピュータを用いたmRNA二次構造の予測

Image 4

近年量子コンピュータが注目されているが、応用先については「創薬」「金融」といった抽象的なものはよく取り上げられるが実際どの程度の具体的な事例に適用できるかについてはあまり耳にしないと思う。 今回はIBMとモデルナ(新型コロナウイルスのmRNAワクチンで有名になった会社)が実際に協働して量子コンピュー…

Continue reading

生命科学における量子計算アプローチ

Image 9

今回は量子コンピュータが生命科学にどういう形でアプローチできるのか、最近(2022年)のレビューを通じて紹介したい。量子コンピュータに限らず、現在の動向を色々と抑えて書き留めたいと思う。 最近の計算生命科学(バイオインフォ)の動向 最近のバイオインフォマティクスの分野の発展は著しい。特にタンパク質の…

Continue reading

Protein blast における ‘Positives’ はどんな意味か?

Image

tblastn、blastp をして結果を眺めて整理していたとき、あまり気にしていなかったが “Positives” というスコアがあることに気づいた。 そのとなりにある “Identities” はアライメントされたアミノ酸残基の完全一致率、数を示し…

Continue reading

MyGene.info のAPIを叩いてみる

Image 8

 タンパク質のRefSeqID(NPやXPから始まるID)を大量に持っていて、それをPython上でなんとかGene symbolに変換できないかを模索していた。  そんなとき、MyGene.info というサービスを見つけた。あまり日本語のドキュメントがないので軽く紹介しておく。 MyGene.i…

Continue reading

アフリカハイギョのシングルセルトランスクリプトームから魚の陸上適応を明らかにする

Lungfish Estivation

 ハイギョは現生魚類の中で最も陸上脊椎動物(両生類や有羊膜類など)に近い生物である。その名の通り肺を持っている魚である。エラも持っており、エラと肺、両方で呼吸ができる特殊な魚である(他にもポリプテルスなどが同様に肺とエラ両方持っている)。  また、一部のハイギョでは水が干上がった乾季などにおいては泥…

Continue reading

GFF/GTFアノテーションにIntron情報を追加する

スクリーンショット 2022 11 11 14.40.02

 イントロンの解析をする際に、既存のGFF/GTFのアノテーションファイルにIntron情報が入っていない場合がある。そうしたときにちまちまエキソン情報から計算してもいいが、便利なツールがいくつかあるので紹介する。 AGATを使う  これが現状一番オススメの方法。GFF/GTFの変換のために使ったが…

Continue reading

codemlのCodonFreqの選択について

スクリーンショット 2022 11 11 14.40.02

選択圧(淘汰圧)を解析するためにPAMLのcodemlがよく使われる。 いくつか日本語でも解説が書かれており、それに従って使っていることが多かったが、CodonFrequencyについての記述は日英共に解説が少ない。どうやって選択すべきか調べていたが、灯台もと暗しで知人がきちんと統計的なモデル選択の…

Continue reading

bioawk で multiple FASTA の配列長を取得

Image 3

参考: Sequence length from Fasta マルチFASTA で、それぞれの配列の長さを出してほしい時がある。 そういったときに簡単に出力してくれるのがbioawkだ。 で、仮想環境上にインストール。 で、出力してくれる。 全部出すと長い場合、パイプで繋いでやって欲しい部分に絞って…

Continue reading