氷漬けマンモスのDNAから絶滅した原因を明らかに – 最後のマンモスは花の匂いを嗅げなかった?

2005年の愛・地球博でユカギルマンモスの展示を見たことがある。「ただ毛が生えたゾウだなあ」くらいにしか思わなかったが、マンモスは現在地球上に一頭も残っていない「過去の生物」である。 多くの文献では人間の狩猟によってその個体数を減らし、絶滅したと考えられている。しかし Wrangel 島にかつて生息…

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両生類は光る? – ほとんどの両生類は生体蛍光を示すことが明らかに

蛍光ペンで描いた絵を暗い部屋でブラックライトを照射すると光って見える。これを「蛍光」という。 生物にもこの蛍光を示す種が多く存在していることは昔から知られており、軟骨魚類(サメ)やウナギなどの海洋生物に多く存在することが知られていた。 陸上脊椎動物においては、紫外線下においてオウムやカメレオンなどが…

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RNA-seqデータをSTARでゲノムデータにマッピングする

RNA-seqのマッピングにはいろいろなものが開発されている。中でも有名なものがBowtie系、HISAT2、そしてSTARである。 現在主流なのはHISAT2とSTARであり、性能としてはSTARのほうが上であるが要求マシンスペックはSTARのほうが高い。 参考: RNA-seqのマッピングツール…

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ゲノム配列を使って生物全体の系統樹の全貌が明らかに!?~菌類と動植物の意外な関係

全生物のつながりを描く系統樹 系統樹とは「進化の道筋」を人間が見てわかりやすいようにグラフ化したものである。その生物がどの段階で分岐したのか、ということが一目で見てわかる大変便利なものである。 普段研究では「系統樹の推定」は種内、あるいは少し遠くの目レベル、遠くても脊椎動物内、というようにある程度の…

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卒論・修論作成に必須! Mendeley を使った参考文献リストの作り方

卒論・修論の季節真っ盛り。学術誌に投稿するような論文のみならず、卒論・修論・博論のような学位論文にも文献管理は必須となってくる。引用文献の無い論文は学術論文ではないし、引用文献が少ない論文は本当に先行研究を当たったのか怪しく思われる。 引用文献・参考文献というものをわざわざ作って論文の末尾にそれを附…

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脊椎動物ゲノムプロジェクト(Vertebrate Genome Project)について

最近いくらゲノムを読む価格が下がったとはいえ、マニアックすぎるような生物(前に紹介したアシナシイモリのゲノムのように)が大量にNCBIやEnsembleに登録されるようになってきた。アミメウナギまで登録されており、誰がやってるんだと不思議に思っていた。 わーいやったぜ みたいなノリで使って、論文執筆…

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地球上で一番長い精子を持つ動物は? – 知られざる交尾後の性選択

正月、ダラダラと論文を書くか書かないかしながらテレビを眺めていると、福山雅治と半沢直樹に出ていた役者の人(名前忘れた)が出演する動物に関する番組が放送されていた。 その中で「この鳥はなんとこんなに長い精子を持っていて動物最大!」ってフレコミで紹介していたのだが、実はそんなことないのでこの記事にまとめ…

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NCBI GeneIDからFASTAを一括自動ダウンロードするツールとNCBIのAPIについて

NCBI、よく使うのだがIDの重複がデータベース間で存在していたり、そもそもGeneIDを用いたデータベースをまたいだ検索ができないためストレスフルだった。数個ならいいのだが、今回は数十個あってさすがに1つ1つポチポチ手作業でやるのはバカのやることなのでツールを作ることにした。 NCBI Geneの…

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RNA-seqのマッピングツールはSTARかHISAT2か

私はRNA-seqのリードのマッピングにSTARを使用しているのだが、ラボの私以外のメンバーはHISAT2を使用している。なんかHISAT2を使用している先輩の結果が「マッピング率が低い」という話だったので実際どの程度違いものなのか気になり、今回調べてまとめることとした。 RNA-seqのマッピング…

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