カワスイ(川崎水族館)にオープン初日に行ってきた! – 意外とマニア向け?

2022年3月4日 再訪記事を掲載 この記事は内容がだいぶ古いです。

今日、2020年7月17日に川崎駅 ルフロン内にオープンしたカワスイ(川崎水族館)に早速行ってきた。

川崎駅で降りたことはなかったが、結構大きな駅。ルフロンはJRの改札を出て少し歩いたところにあった。ルフロン内のフードコートでのんきに飯を食っていると、「現在入場規制中」との館内放送。やべっと思って駆けつけると、既に長蛇の列。

スタッフ曰く、「今からだと15時半過ぎになりそうですね」とのこと。オイオイ、今1時前だぞ、とか思いながらもう今日は諦めようとしていたさなか、もう一度行列のところを見に行くと空いていた。どうやら整理券は15時半分のものを配布しているらしいが、それ以外は空き次第入場ということらしい。オープニングスタッフも結構混乱していたようだ。

で、列に並ぶが、その列は「入場のための列」らしく10階までの直通エレベータまでに横入りが多かった。特別スタッフは見ている様子もない。10階に到着したらスタッフが案内すると言われたが案内どころか誰もいない。同じエレベータに乗り合わせた人とウロウロしながらようやく入り口に。年間パスポートは40分待ちとか言われていた。

さて、この年間パスポート。私も購入しようと思って事前に公式アプリを入れていた。Android向けのものを入れていたが、使いにくいのなんのであった。結局年間パスポートの購入の仕方がわからないレベルでアプリの質が悪く、これにクレカ情報を入力するのは危険だと判断し、年間パスポートの購入は見送った。

チケット購入、そして入場

入場料は大人2000円(昼のみ)であった。完全入れ替え制らしいが、この規模の水族館で何時間もいる人はそうそういないであろう。別に高くない料金だ。

入場まではすんなりいけた。入り口で検温のようなことをしていたが、特別引っかかることもなく、チケットはQRコード式であるので詰まることもなかった。

入ってすぐのスペースはプロジェクションマッピング。度々装飾にはこのプロジェクションマッピングが使われていた。動く壁紙としていい役割を果たしていると思う。

多摩川(TAMA River)の魚

入って最初の水槽は多摩川(タマリバー)の魚。おっと、いきなりぶちこんできたか~って感じ。最初は華やかな魚で出迎えるのが水族館のお約束的な感じだったが、いきなり日淡(日本淡水魚)というね。

円形の水槽と中型水槽に多摩川生息の魚が泳いでいた。

特別珍しい、きれいというわけではないのだが、地域型の水族館として地域に生息する生物を展示するという意味では十分大きな教育的意義を果たす……と言いたいのだが。

魚の説明が一切ない。

そう、この水族館には一切の文字がない。魚の説明がどこにも、一文字も存在しないのだ。あるのは水槽の前に1つのQRコード。これをかざすと魚の名前などがわかるのだが……いちいち面倒くさい。しかもビルの中ということもあり、電波も入りにくい。本当にここは残念であった。QRコードでやるんだから何か特別な情報があるかといえば、本当にただのテキストページ。中には学名すらも記載されていないものもあるいい加減なものだった。

正直、このQRコードをいちいちかざしてまで魚の名前を知りたいっていう一般人は少ないだろう。こういうのはぱっと見れて「ほーん」で終わりでいいのだ。わざわざQRコードにする意味はまったくない。もしあるとすれば、何かインターネットを使った「ならでは」の機能が必須であるが、そういうのもない(コレクションするとか)。こればっかりは残念であった。スマホを持っていない子どもなどは魚の情報に一切アクセスできないのだから。

日淡も悪くないけどマニアックよね

カワスイはかなりの古代魚推しか

さて、水族館の中を見ていくと、度々出てくるのが「アロワナ」であった。

なるほど、ここは淡水魚ばっかりの展示なのかと入って気づく。日淡抜けて真っ先に目に入ったのがオーストラリアハイギョ……オイオイ、超マニアックじゃん。そして次にアロワナ……オイオイ

オーストラリアハイギョ。カメと混泳していてヒレをかじられていた。

ただ展示のコンセプトがイマイチつかめない。カメとハイギョが混泳していたり、と思えば次にはヤモリが来たり。

トッケイヤモリかな?

解説が一切ないのでそのへんの解釈はわからなかったが、まあみんななんとなく見ているようだった。ただただ茶色っぽい魚ばっかりが並んでいて「これ本当に一般受けするの? 大丈夫?」っていう気持ちでいっぱいだった。ワタシ的には古代魚とかいっぱいいて嬉しいのだが……

あとはとにかく「アロワナ推し」であった。アロワナといってもいろいろいるが、ここでは複数種展示されている。ここまで豊富な種類のアロワナを展示している水族館は初めてであった。

これはナイルアロワナ。初めて見た
ピラルクー。結構小さい水槽だが大きくなったらどうするのだろう

等々。

他にも古代魚はポリプテルス、ハイギョ、淡水エイなどがいた。中でもハイギョは大型の個体が飼育されており、周囲の反応を見ていても「でっかいねー」って好評を得ていた。やはり水族館・動物園ではでかいが正義なのだ。

プロトプテルス・エチオピクス

私はオタクなのでこいつが空気呼吸するシーンを写真に収めようと延々と粘っていた

ハイギョが空気呼吸するところ

あと心配だったのがハイギョとポリプテルスの混泳水槽。ハイギョは結構噛み付いてバリバリ噛むはずなんだけど、あれは大丈夫なのだろうか……

ともあれ、カワスイはかなりの古代魚推しな感じを受けた。

もちろん一般受けするようなカラフルな魚もいます

ここまで超マニアックな水族館みたいに言ってきたが、普通にカラフルな魚も展示されており、インスタ映えに適当なものもチラホラとあった。

アフリカンシクリッド
エンゼルフィッシュとディスカス

しかしこのエンゼルフィッシュとディスカス……色が地味すぎないか……? 熱帯魚の王様のはずなのに、状態が悪いのか、あえて原種を用いているのか。なんだか謎のこだわり的なものを感じた。

ヤドクガエル?

四足動物は人気で、このヤドクガエルの前には行列ができていた。

アマゾン川の展示

アマゾン川の展示なんかはもうこれは絶対ド派手に来るやろと思っていたが、照明が暗すぎて全然魚の綺麗さがわからない具合だった。

この手のものは大型の水槽にするにしても明るい照明、グリーンの水草の背景が存在してこそ見栄えがするものだと改めて感じた。

あとは水族館の定番となりつつあるカピバラも2匹展示されていた。

くた~

総評: マニアックだが魅力を活かしきれていない

感想としては、これに尽きると思う。

正直どれも茶色や黒の魚ばっかりで、何か華やかな水族館を期待している人にとっては全く物足りないものであろう。しかしその手のものが見たければ東京にはいくらでも存在する。ここ、カワスイの魅力は他にない「マニアック性」であると私は思う。

ここまでアロワナを推しているところはないし、ハイギョにあれだけ展示スペースを割いているのもない。地味だが鏡をうまく利用した奥行きのある水槽づくりも魅力的である。

ただ、全部台無しにしているのが「解説が一切ない」ところである。こうしたマニアックな魚にはきちんとした解説が付されてこそ教育的価値があるのであって、ただ茶色い魚を見て喜ぶ変態はまあいない。

きちんとすぐに目にすることができる解説パネルが必須であろう。せっかくの珍しい魚の魅力をより伝えるためにも、ぜひとも今後解説パネルが設置されることを期待したい。

また今度しばらくしたら行ってみるつもりだ。

追記: QRコードの記載ミスの謝罪

本日(2020/07/19)、公式TwitterでこのようにQRコードの記載ミスの謝罪を行っていた。

今後修正が入るらしい。今後に期待である。

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