生物系博士課程の就活について簡潔に(IT・製薬・アカデミア)

後輩に頼まれたので軽く私の経験も交えつつ、博士課程の就活についてまとめておく。 IT系 とりあえず自分がITに向いているかどうか、実際にプログラミング経験を積んでおくと良いと思う。簡単なアプリケーションを作ったり、AWSやGCP、Azureに触れたりして自分たちが普段触れている技術の裏側への理解を少…

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基礎生物系博士課程の感想〜課題と今後の展望〜

基礎生物系の博士課程を今年ようやく終える。本RTAのレギュレーションは でした。完走した感想ですが(激寒)色々と失ったものも多いのでぼやきとして書き残しておきます。短縮する余地は大いにあって、まず今年が閏年だったので一日ロスしているのと、早期卒業制度があるのでもっと早く馬車馬のように働いて成果出して…

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「最も古い」現生動物は何か?― カイメンとクシクラゲ論争

 色々と系統樹について勉強していく人はきっと「最も系統樹を遡っていった先にある生物はなんだろう?」と考えるだろう。生物全般についていえば、これはLUCA (The last universal common ancestor)と呼ばれる(仮説上の)生物にあたる。  すべての生物の共通祖先でなくとも、…

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ScipyでDunnettの検定をする

 Scipyの最新バージョン(1.12.0)ではDunnettの検定が実装されている。Dunnett検定については別途調べてほしいが、多重検定のひとつだ。コントロールとなる群といくつかの実験群を比較し、検定する。  Scipyを使えば簡単にできる。以下は公式ドキュメントのサンプルの簡単な翻訳。 この…

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Protein blast における ‘Positives’ はどんな意味か?

tblastn、blastp をして結果を眺めて整理していたとき、あまり気にしていなかったが “Positives” というスコアがあることに気づいた。 そのとなりにある “Identities” はアライメントされたアミノ酸残基の完全一致率、数を示し…

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MyGene.info のAPIを叩いてみる

 タンパク質のRefSeqID(NPやXPから始まるID)を大量に持っていて、それをPython上でなんとかGene symbolに変換できないかを模索していた。  そんなとき、MyGene.info というサービスを見つけた。あまり日本語のドキュメントがないので軽く紹介しておく。 MyGene.i…

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アフリカハイギョのシングルセルトランスクリプトームから魚の陸上適応を明らかにする

 ハイギョは現生魚類の中で最も陸上脊椎動物(両生類や有羊膜類など)に近い生物である。その名の通り肺を持っている魚である。エラも持っており、エラと肺、両方で呼吸ができる特殊な魚である(他にもポリプテルスなどが同様に肺とエラ両方持っている)。  また、一部のハイギョでは水が干上がった乾季などにおいては泥…

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遺伝研スパコンのジョブの終了状態を確認する

 遺伝研スパコン(遺伝研スーパーコンピュータシステム)では、Grid Engine (SGE系)を採用している。この記事を読んでいる人(利用者)であれば、まず最初にqloginしろ、とか、ジョブを実行するときはスクリプトファイルをqsubしろ、とかを講習会などで最初に習うはずである。  無事終了する…

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GFF/GTFアノテーションにIntron情報を追加する

 イントロンの解析をする際に、既存のGFF/GTFのアノテーションファイルにIntron情報が入っていない場合がある。そうしたときにちまちまエキソン情報から計算してもいいが、便利なツールがいくつかあるので紹介する。 AGATを使う  これが現状一番オススメの方法。GFF/GTFの変換のために使ったが…

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