VGP(脊椎動物ゲノムプロジェクト)のポリシー改定について Kim 2024年11月2日 2024年11月2日ゲノム解析, バイオインフォマティクス ゲノム解析, ゲノム, ゲノムアノテーション, 公共データベース 0 背景 近年の次世代、あるいはロングリードシーケンサなどの発展に伴い、生物のゲノム決定が容易になっている。NCBI Genomeなどを覗くと、実に様々なマイナーな生物までゲノムがChromosomeレベルで決定されているのを目にすることが多いだろう。高品質な脊椎動物のゲノムが多く登録されており、アノテ… Continue reading
RepeatModelerでアノテーション出来ないTEを分類するcTENOR Kim 2024年10月1日 2024年10月1日ゲノム解析, バイオインフォマティクス ゲノムアノテーション, バイオインフォマティクス, ゲノム解析, ゲノム 0 ヒトやマウスなどのモデル生物ではRepbaseなどのリピート配列やTE(トランスポゾン)配列などのアノテーションが充実している。一方で、新規にゲノムを決定する・した生物ではそれがそもそもされていない場合が多い。 de novoでライブラリを作成し、アノテーションするパイプラインのゴールドスタンダード… Continue reading
IBM ゲート型量子コンピュータを用いたmRNA二次構造の予測 Kim 2024年7月16日 2024年7月16日量子コンピュータ, Qiskit, 量子計算, バイオインフォマティクス 量子コンピュータ, Qiskit, 量子回路, バイオインフォマティクス 0 近年量子コンピュータが注目されているが、応用先については「創薬」「金融」といった抽象的なものはよく取り上げられるが実際どの程度の具体的な事例に適用できるかについてはあまり耳にしないと思う。 今回はIBMとモデルナ(新型コロナウイルスのmRNAワクチンで有名になった会社)が実際に協働して量子コンピュー… Continue reading
「ゲノム丸ごと」生成できるAI(基盤モデル) Evo Kim 2024年5月28日 2024年11月18日ゲノム解析, 生物, バイオインフォマティクス ゲノム解析, ゲノム, ゲノミクス, 基盤モデル 0 2024年11月16日 追記: 本論文は Science に掲載されました。OAではなく筆者は読めないので、最新の内容を知りたい方は本文を参照してください。また、本記事はメジャーリビジョンの前のbioRxivのv3に基づいて執筆しています。最近公開されたv4では図が新しくなっているので、もしアクセス… Continue reading
生命科学における量子計算アプローチ Kim 2024年4月18日 2024年7月12日量子コンピュータ, 量子計算, ゲノム解析, バイオインフォマティクス バイオインフォマティクス, 量子力学, 量子コンピュータ 0 今回は量子コンピュータが生命科学にどういう形でアプローチできるのか、最近(2022年)のレビューを通じて紹介したい。量子コンピュータに限らず、現在の動向を色々と抑えて書き留めたいと思う。 最近の計算生命科学(バイオインフォ)の動向 最近のバイオインフォマティクスの分野の発展は著しい。特にタンパク質の… Continue reading
RNA velocity について Kim 2024年4月12日 2024年4月12日RNA-seq, バイオインフォマティクス RNA-seq, scRNA-seq 0 今回は RNA velocity (直訳するとRNA速度だが、適切な語訳ではないため、RNA velocityとして記述する)について説明する。 RNA velocity の基礎知識 RNA velocity は2018年に La Manno らが発表・提唱したもので、(一般に)scRNA-seq … Continue reading
ScipyでDunnettの検定をする Kim 2024年1月29日 2024年10月24日IT, Python, バイオインフォマティクス, Python Python 0 Scipyの最新バージョン(1.12.0)ではDunnettの検定が実装されている。Dunnett検定については別途調べてほしいが、多重検定のひとつだ。コントロールとなる群といくつかの実験群を比較し、検定する。 Scipyを使えば簡単にできる。以下は公式ドキュメントのサンプルの簡単な翻訳。 この… Continue reading
Protein blast における ‘Positives’ はどんな意味か? Kim 2023年12月30日 2023年12月30日バイオインフォマティクス バイオインフォマティクス, NCBI, アライメント, BLAST 0 tblastn、blastp をして結果を眺めて整理していたとき、あまり気にしていなかったが “Positives” というスコアがあることに気づいた。 そのとなりにある “Identities” はアライメントされたアミノ酸残基の完全一致率、数を示し… Continue reading
MyGene.info のAPIを叩いてみる Kim 2023年9月14日 2024年10月24日Web, ゲノム解析, IT, Python, バイオインフォマティクス, Python ゲノミクス, Ensembl, Python, バイオインフォマティクス, NCBI, Web 0 タンパク質のRefSeqID(NPやXPから始まるID)を大量に持っていて、それをPython上でなんとかGene symbolに変換できないかを模索していた。 そんなとき、MyGene.info というサービスを見つけた。あまり日本語のドキュメントがないので軽く紹介しておく。 MyGene.i… Continue reading
アフリカハイギョのシングルセルトランスクリプトームから魚の陸上適応を明らかにする Kim 2023年9月14日 2024年8月16日RNA-seq, 生物, 魚の陸上進化, バイオインフォマティクス scRNA-seq, バイオインフォマティクス, 陸上進化, ハイギョ, RNA-seq 0 ハイギョは現生魚類の中で最も陸上脊椎動物(両生類や有羊膜類など)に近い生物である。その名の通り肺を持っている魚である。エラも持っており、エラと肺、両方で呼吸ができる特殊な魚である(他にもポリプテルスなどが同様に肺とエラ両方持っている)。 また、一部のハイギョでは水が干上がった乾季などにおいては泥… Continue reading