秋の京都 大原 ~宝泉院~

 (実光院三千院の続き)
 実光院を出たあと今度は北へと向かった.
 勝林院というところがあったが実光院でお金も使ったか,ということで外から見ておしまいにした.
 さて帰ろうと思ったところ左手に素晴らしい紅葉が見られ,つい脚をそちらへと向けてしまった.
 気づけば宝泉院の前まで来ていた.
 黄色に染まる紅葉もまた趣がある.
 拝観料は800円.かなり強気な価格だと感じたがよく見ると「お茶とお菓子付き」という文字が.これはいいとて拝観料を支払い門の中へ.
 鶴亀庭園は水が抜かれていたが,紅葉は見事で一見の価値はあった.
 庭園を見たあと寒くなってきたのでお茶を頂こうと建物の中へ.
 こちらの中庭も紅葉が美しかった.
 そしてここが「そうだ,京都行こう」で有名になったと言われる「額縁の庭園」である.
 血塗り天井と呼ばれる,鳥羽伏見の戦いで犠牲になった人が白骨化した際のシミがついた板が天井にあった.
 ……流石に撮影するのは憚れた.
 そこで抹茶と茶菓子を頂いた.夕暮れの紅葉を眺めつつ,さらに竹林の奥に見える大原の山々を眺めていると心が安らいだ……後ろで大量に構えているカメラマンを気にしなければ.
 そんなこんなで観光を終え,日が暮れて寒くなる前に帰らんと帰路についた.
 店は徐々にしまっていく様子であったが,ここ宝泉院は夜のライトアップもやっているだけあってまだ開いている店もあった.
 ここの坂の商店街はこう灯りが灯るとあたたかみがあって良いものである.

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