PyMOLにおけるポリペプチド鎖の二面角の求め方

 PyMOLにおけるポリペプチド鎖二面角の求め方を備忘録として記しておく.
 まずペプチド結合について軽く触れておくと,ペプチド結合は共鳴によって約40%の二重結合性を帯びている(LinusPauling and RobertCorey).
 そのことからペプチド結合は平面構造を取る.つまりポリペプチド鎖の主鎖はこのペプチド結合の平面の連続のようなものとして描くことができる.全てポリペプチド鎖が一直線に綺麗に並んでいるわけではなくαヘリックス構造やβシート構造を始めとする二次構造などを取ったりするのは,この隣り合う平面同士のねじれが生じていることに基因している.
 各残基のCα-C結合周りの二面角をψ(プサイ),Cα-N結合周りの二面角をφ(ファイ)と呼び,これによって主鎖のコンフォメーションを記述することができる.
 このφとψの組み合わせは計算で求めることができる.この2つの組み合わせを示す図としてラマチャンドラン・ダイアグラムというものが知られている.
 さて,本題に入るがPyMOLというソフトウエアでこのφとψの値を求めることができる.
 コマンドラインに
> phi_psi  res a-b and chain A
 と入力する.ただしa-bにはそれらΦとψを求めたいアミノ酸残基の番号を入力する(例:10ー38).複数の鎖から成る場合は chain Aの部分も適宜変更する.
 出力は
 LEU-25:   (  -55.8,  -43.2 )

(参考文献) といったように出力される.( φ , ψ)

 ヴォート基礎生化学 第4版 p82-83

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